ウェヌスについて
本来は囲まれた菜園を司る神であったが、後にギリシア神話におけるアプロディテと同一視され、愛と美の女神と考えられるようになった。一般には半裸或いは全裸の美女の姿で表される。ウェヌスは固有の神話が残っておらず、ローマ神話でウェヌスに帰せられる神話は本来アプロディテのものである。
ウルカヌスの妻だが、マルス、メルクリウス、アドニス、アンキセスたちとのロマンスが伝えられている。このうちのアンキセスとの間の子アエネアスはローマ建国の祖にして、ガイウス・ユリウス・カエサルの属するユリウス氏族の祖とされた。ここからカエサルはウェヌスを祖神として、彼女を祀る為の壮麗な神殿を奉献したという。 また、カエサルの祖神として軍神ともされた。
ギリシアではアプロディテが金星を司るとされ、それに影響を受けてラテン語でも金星をウェヌスと呼ぶ。ヨーロッパ諸語で金星をウェヌスに相当する名で呼ぶのはこのためである。また、ラテン語で金曜日はdies Veneris(ウェヌスの日)であり、多くのロマンス諸語でのこの曜日の名称はそれに由来する。
ウェヌス(ヴィーナス)は、女性の美しさを表現する際の比喩として用いられたり、愛神の代名詞としても用いられる。近世以降は、女性名にも使われるようにもなった。また、マルスが「戦争」「武勇」「男性」「火星」を象徴するのに対して、ウェヌスは「愛」「女性」「金星」の象徴として用いられる事も多い。性別記号で女性は「♀」と表記されるが、本来はウェヌスを意味する記号である。
ウェヌス・フェリクス(Venus Felix, 好意的なるウェヌス)はエスクイリヌスの丘の神殿と、ウィア・サクラの北側のハドリアヌスによって建立され、"Venus Felix et Roma Aeterna"(好意的なるウェヌスと永遠のローマ)に捧げられた神殿とのために使われた添え名だった。この添え名はまたヴァティカン美術館の特定の彫刻のためにも使われる。
ウェヌス・ゲネトリクス(Venus Genetrix, 母なるウェヌス)はローマの人々の祖先、母性と家庭生活の女神としての彼女の役割りにおけるウェヌスだった。彼女を敬った祝祭が9月26日に開催された。とりわけウェヌスはユリウス氏族の母とみなされたので、ユリウス・カエサルはローマにおいて彼女に神殿を捧げた。この名前はまたアプロディテ及びウェヌスの像の一つの図像学的なタイプに附属している。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
ウェヌスはローマ神話の愛と美の女神です。